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親知らずとは、奥歯の6歳臼歯・12歳臼歯のさらに奥に生えてくる18歳臼歯のことを指します。
親知らずが生えてくる20歳前後には、歯茎の被ったところに細菌が溜まることで歯茎が腫れたり、斜めや横に生えてくるトラブルが頻発します。
親知らずがキレイに生えてきた場合には、必ずしも対応が必要なわけではありません。しかし、将来的にトラブルを引き起こす可能性のある親知らずは、早めに抜歯しておくことで問題の原因から取り除いておくことが重要です。
こちらでは、親知らず抜歯の手順や重要なポイントについてご説明いたします。

親知らずを抜歯する際には、まずレントゲンによる撮影を行い、親知らずの根の状態や血管・神経の位置を確認します。
当院では事前に親知らずの状態を把握してから抜歯治療を行うことで、抜歯の安全性を最優先に確保します。

痛みを抑えるために麻酔をしてから抜歯を行うことは当然のことですが、当院では麻酔の痛みも最小限に抑えるため、表面麻酔を施したあとに注射麻酔を行います。
また、注射麻酔の際に圧をかけて痛みを出さないよう、電動麻酔器を使用することで痛みを最小限に緩和します。

専用の器具を用いて、歯と骨の間にある歯根膜（しこんまく）と呼ばれるクッションのようなものから親知らずを引き離します。
抜歯の際には麻酔が効いているため、基本的に痛みはありません。ただし、万が一痛みが出る場合には合図を送っていただき、適宜麻酔を追加します。親知らずが骨の奥に埋まっている場合は、周囲の骨を削ったり、歯を小さく割ってから歯を抜きます。その間は、頑張ってお口を開いておいていただく必要があります。

親知らずを無事抜歯し終えたら、抜いた部分の穴が早く塞がるように傷口を縫って小さくしたり、穴に止血用のスポンジを入れる処置を行います。
これにより、早期にかさぶたが形成されるように促します。麻酔の効き目は1～3時間ほどで薄れてくるため、痛みが心配な方は麻酔の効果が切れる前に痛み止めを飲んでいただきます。

出血を早く止めるため、ガーゼで圧迫止血を行うことで痛みや腫れを最小限に抑えます。この時、かさぶたが早く形成されるように、30〜60分ほどガーゼを強く噛んでいただき止血します。
血液をサラサラにする薬を飲んでいる患者様は血が止まりにくい傾向にあるため、長めにガーゼを噛むように注意していただきます。

翌日に出血や感染がないかを確認したのち、消毒を行います。痛みや腫れの状態によっては、薬の種類を変えたり、量を増やすことで早く回復するように調整いたします。

親知らずを抜いた傷口は、抜歯からおよそ1週間ほどで塞がってくるため、このタイミングで糸を取る処置を行います。その後3～4週間で傷口は完全にふさがり、骨はおよそ3～6か月のあいだに回復しはじめます。
ただし、回復速度には個人差があり、人によって異なります。